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ET CETERA

能面を打つ

ずっと前ですがNHKの能面教室に通っていました。能舞台は見たことがありませんが、能面のもつ独特の雰囲気が好きで入会しました。 木材を切ったり削ったりは好きなほうなので、分厚い木を削って行くのは結構楽しくやれました。
木彫りの後は下塗りの段階に入りますが、この下塗りが大変でした。
ニカワを前日から水に溶かし、その溶かしたニカワと胡粉を混ぜて面に塗ります。 そして乾いたら紙やすりで擦り落とす。この作業を段々紙やすりを細かいもの変えて10回くらい繰り返し、最後に色付けや金具付け、ものによっては髭をつけるなどします。
一連の作業で中間の胡粉塗りが段々おっくうになり、3年通った教室も止めてしまいました。
気が向いたら未完成の面を完成させたいと思っています。

いろいろな道具や勉強用の本など


能面作りには特に専門的な道具は必要ありません。プロはいろいろ持っているようですが。
学校に通っていたときの彫刻刀や、ノコギリなどがあれば大丈夫です。


ノミはさまざまな種類がありますが、多く使われるのは丸ノミと平べったい突ノミぐらいです。
この二本あれば他はいらないと思います。


教室だけで教わったことを、本を見て確認しながら作業を進めていきました。
そのお勉強した本です。高いものはウン万円しました。専門書は高い。

型紙の準備


能面面になる木の正面・裏側・横・上下などに線引きしたり、木を削るときに当ててみる型紙を準備してから製作に入ります。

木を削り、下塗りをし、紙やすりで…


木に線引きをして、荒削り中のものです。ここから何回も型紙をあてながら削っていきます。
削りの最後の方で面の裏側を削りますが、手をあてがって面の厚さをしょっちゅう確認しながら進めます。突き通してしまうとおじゃんです。


紙やすりでこすったあとです。これで3回目の下塗りで600番の紙やすりを使っています。


7回目です。たいぶスベスベしてきました。800番の紙やすりです。


一応完成したものです。
昔作られたものをコピーしそっくりに作るのが現代の能面作りだそうです。古さを出し、どこまで、そっくりにできるかだそうです。
古さをだすために、わざと傷をつけたり、汚れ(コーヒーなどで)をつけています。

未完成がたくさん


未完成の赤般若です。この状態から顔を書き、角や目、歯に真鍮をはめ込んで完成です。まだまだの段階です。
因みに般若は女性です。男の鬼面には角がありません。


未完成の翁です。丸い眉毛や髭などを作って埋め込むなど、まだまだです。


これは完成した童子です。展示会に貸し出ししたら唇が欠けて戻ってきました。

できれば未完成のものをなんとか完成させたいと思っています。